<イグアスの滝VSビクトリアの滝VSナイアガラの滝>

  最大落差  幅  岸と岸の距離  水量(ベストの時期) 
イグアスの滝  80m
(ナイアガラの1.5倍) 
2700m以上
(ナイアガラの2倍以上) 
200〜300m以上
自分の目算で
<注意>馬蹄形のため正確ではない 
毎分39億t(毎秒65000t)
11月〜3月の雨季
ビクトリアの滝の約8倍
悪魔ののど笛だけで、毎秒7000tであり
ビクトリアの滝全体の水量に匹敵する。 
ビクトリアの滝   110m
(ナイアガラの2倍)
1700m
(ナイアガラの1.5倍) 
50m
自分の目算で 
 毎分5億t(毎秒8000t)
雨季(11月〜3月)の終わり頃
乾季(7月〜8月)の終わり頃は
毎分1000万t(50分の1)になるので注意。
ナイアガラの滝の3倍
ナイアガラの滝   51m アメリカ側300m
カナダ側900m 
1km以上
船で近づく
<注意>馬蹄形のため正確ではない 
毎分1億6900万t
 

上のデーターを見る限り、昔アメリカのルーズベルト大統領夫人がイグアスの滝を見て「可哀想な私の
ナイアガラよ」と言ったのも理解できる。                
しかし、実際、生でナイアガラの滝を初めて見たら、度肝をぬかされる。ナイアガラの滝をなめてはいけない。
3大瀑布で初めて見たのがナイアガラの滝だった。衝撃的だった。海というか川が突然落ち込んでいるとい
った感じ。ボートでまじかまで近づいて、すごい水しぶきの中、滝を見上げるとそのスケールに圧倒された。
夜は、赤、青、黄、白の光でライトアップされ幻想的。
こんなすごいナイアガラの滝を体感した後、ある本で先ほどの文章を目にし、ナイアガラの滝でこれだからイ
グアスの滝はどんなにすごいのだろう?と思い続けて15年、その夢は実現した。
2003年1月、ベストシーズンのイグアスの滝を体感した。
1日目は、ブラジル側のイグアスを見る。15年間膨らんだ妄想より実物は、もっとスケールが大きく、グランド
キャニオンとナイアガラの滝をたして2で割った感じだった。
ブラジル側ではイグアスの滝の全体の雄大さを感じた。明日はいよいよ、アルゼンチン側、あの悪魔ののど
笛をまじかで、体感できる。
2日目、アルゼンチン側のイグアスを見る。バスで国境を越え、電車で移動し、さらに、川に架かった橋を歩き
悪魔ののど笛を見下ろすポイントまで進む。しばらくすると、ゴーという轟音とともに水煙が見えてくる。
そして、ついに、悪魔ののど笛に遭遇する。言葉を失う。
このすごさは、文字では表現できない。
滝を見ていると、体の中の魂が滝つぼに吸い込まれていく感じ。すごいエネルギーを感じる。
これは、まさしく、世界で1、2を争う絶景だと思う。
その後、再び電車で移動して、今度はイグアスの滝を雄大な横からのアングルで楽しむ。
アルゼンチン側では、イグアスの滝の水量のダイナミックさを感じた。
そして、今度は、ヘリコプターで、空からこのイグアスを堪能した。10分間のフライトだが、ブラジル側で体感し
たイグアスの雄大さを、さらに越えた雄大さを感じた。
(さらに欲をいえばナイアガラの時のようにボートで滝に近づき水しぶきを浴びて下から見上げたかった。)
これで、念願の夢は叶ったが、ここまでくるともうひとつ、どうしても見ないわけにはいかない滝が出てくる。
そう、ビクトリアの滝だ。
2005年5月、ベストシーズンのビクトリアの滝を体感する。
1日目は、ジンバブエ側のビクトリアを見る。ダイアリーに詳しく書いたが、この時は、時間もなく、いらいらし
ていて、せっかくの絶景だったが、十分堪能できず、その帰り道、滝の水しぶきのため濡れた地面に足を滑ら
せ横転し右肩を脱臼(翌日診断がつく)、最悪の1日だった。
2日目は、病院での診断治療のため、その日予定していたチョベ国立公園のゲームサファリが中止となり、か
わりに、午後から、まずビクトリアの滝をヘリコプターで見る。この時はもう昨日とは違い、いらいらもなく、今日
はじめてビクトリアの滝を見ている感じだった。
イグアスの時は後部座席だったが、今回は、操縦席の横で視界もよく、運が良かった。
景色の方は、形としては、イグアスの滝からナイアガラの滝を除いた感じ。しかし、それでいてイグアスの滝並
みの水量を感じた。また雄大な大地の中に小さいが、象の群れが見えアフリカを感じた。
その後、車で国境を越え、ザンビア側からビクトリアの滝を見る。
ビクトリアの滝は大地の裂け目に滝が落ちてる感じで、その幅が50Mぐらいしかないので、どの滝のポイント
も滝が迫り来る勢いで落ちていて、しかも落差があるので水しぶきがものすごい。イグアスが雨だとしたら、ビ
クトリアはスコールの中に居るみたい。とくにザンビア側の滝を見る通路に架かる橋を渡る時は嵐の中にいる
気分だった。まさにシャワーブリッジ。
その後、再び、昨日十分見れなかった夕刻のビクトリアの滝を堪能した。
この旅で、世界3大瀑布は制覇したが、それではどの滝が一番凄いか。
イグアスの滝で、ある人はイグアスの方がビクトリアより雄大で上と言っていた。ただ、この人はビクトリアのベ
ストの時に行っていなかった。もう一人の人は、ビクトリアのベストの時に行っていて、この人は、ほとんど差は
ないが、高さがあるぶん僅かにビクトリアと言っていた。
自分もベストのイグアスとビクトリアを体感したが、どっちが上か即答は難しい。
ビクトリアの滝もそのすごさは、文字で表現できない。
熟考して結論を言うと、全体の雄大さは、イグアス。
滝の切迫感は、ビクトリア。
滝の水量のダイナミックさは互角。
TOTALでは、僅かにイグアス。
ただし、思い出に残ったのは、ビクトリアの滝。